自動トンボ読み取りシステム ARMS
プリント&カット業務のカット精度と生産性を向上する 自動トンボ読み取りシステム ARMS
ARMとは、Advanced Registration Mark Sensing System の略で、グラフテックのカッティングプロッタに搭載された自動トンボ読み取りシステムです。
カッティングプロッタ本体の性能に、ARMSのトンボ(*)読み取り機能を合わせることで、プリント&カットのカット精度と生産性を格段に向上させます。
トンボとは・・・
トンボとは、印刷物をカットする際、パソコン側のカットラインデータと印刷物のカットラインの位置を的確に合わせるための “位置合わせマーク” のことです。
カッティングプロッタ機種別 対応機能一覧
機能 | FCX2000 FCX4000 | FC4500 | FC9000 | FC8600 | CE8000 | CE7000 | CE6000 | |
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1.トンボセンサ感度自動調整 | ● | ー | ● カラー対応 | ● | ● | ● カラー対応 | ● | |
2.ISM機能 (Intelligent Scan Mode) | ● | ー | ー | ● ※ver.2.10~ | ー | ー | ー | |
3.セグメントエリア補正 | ● X軸 | ● X軸 | ● XY軸 | ● X軸 | ● X軸 | ● X軸 | ● X軸 | |
4.セグメントトンボ分割カット機能 | ー | ー | ● | ● ※Ver.2.10~ | ー | ー | ー | |
5.トンボマーク自動検出 Ver.1 | ー | ● | ー | ー | ー | ー | ー | |
6.トンボマーク自動検出 Ver.2 | ● | ー | ● | ● | ● | ● | ● | |
7.4点トンボ補正 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |
8.マルチトンボ補正 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |
9.トンボコマンド対応 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |
10.拡張カット範囲 | ● | ー | ● | ● | ● | ● | ● | |
11.検出時間短縮 | ● | ー | ● | ● | ● | ● | ● | |
12.ARMSコピー | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |
13.1点トンボ補正 | ● | ー | ● | ー | ● | ● | ー | |
14.用紙押さえ | ● | ー | ● | ● | ● | ● | ● | |
15.裏トンボ | ● | ●※1 | ー | ー | ー | ー | ー | |
16.トリムマーク対応 ※2 | ● | ●※1 | ● | ー | ● | ● | ー | |
17.反転トンボ ※3 | ● | ー | ● | ● | ● | ● | ● | |
18.カラートンボ / 特殊メディア対応 | ー | ー | ● | ー | ー | ● | ||
19.データリンク機能 | 標準 バーコード | ● USBメモリ | ー | ● USBメモリ サーバー | ー | ー | ● USBメモリ サーバー | ー |
連続運転 (ロール紙) バーコード | ー | ー | ● USBメモリ サーバー | ー | ● USBメモリ サーバー | ● USBメモリ サーバー | ー | |
20.バーコード連続カット | ー | ー | ● | ー | ● | ● | ー |
- ファームウェアバージョン
- トンボコマンドには対応していません。本体操作パネルからの設定が必要です。
- トリムマーク (海外で一般的に使用されているタイプのトンボ) 対応は、FCX2000 / FCX4000 / FC9000 / CE8000 / CE7000 のみ。
- FC9000 / CE7000 のみ、カラートンボにも対応しています。
1.トンボセンサ感度自動調整
あらかじめ、メディアの下地とトンボマークのセンサ感度を本体に記憶させることで、トンボ読み取り感度の自動補正を行います。従来のような白地に黒トンボだけでなく、白地に青トンボといったコントラストのある色であれば読み取り可能です。
また、黒字に白トンボのように反転したものでも読み取ることができます。
※ トンボ印刷の状態によっては読み込めない場合があります。
2.ISM (Intelligent Scan Mode) 機能
光沢ラミネート素材やヘアライン素材など、識別しづらい素材へ印刷されたトンボでも、ISM機能により高精度なトンボ検出が可能です。
※ トンボ印刷の状態によっては読み込めない場合があります。
3.セグメントエリア補正
紙送り方向の中間トンボを読み取り、分割されたセグメントエリアごとに4点補正を行います。これにより、長尺印刷で蛇行した場合でも、全領域において精度の高い位置合わせを実現します。FC9000シリーズのみ、X軸・Y軸 両方向の補正が可能です。
※ 右の動画はFC9000で撮影したものです。
4.セグメントトンボ分割カット機能
従来の長尺印刷では、最初にすべてのトンボを読み取り、一度に全領域のカットを行っていましたが、本機能により、セグメントごとに4つのトンボを読み取り、その範囲内をカットするようになります。
この工程を繰り返すことで送り方向の動きを減らし、全領域において精度の高いカットを実現します。
5.トンボマーク自動検出 Ver.1
第1トンボを自動的に検出するため、手動でセンサをトンボマークまで移動させる必要がありません。
また、2点目以降で読み取りエラーが発生しても、自動的に再検出します。
6.トンボマーク自動検出 Ver.2
第1トンボを自動的に検出するため、手動でセンサをトンボマークまで移動させる必要がありません。
また、新たなトンボ検出方法により検出エリアを拡張し、マイナス方向の第1トンボも検出可能となりました。
7.4点トンボ (2軸歪み) 補正
2点、3点の読み取りに加え4点トンボを読み取り、X軸・Y軸方向の歪みを補正します。より高度な位置あわせにより印刷時に傾いた図形や歪んだ図形も正確にカットします。
8.マルチトンボ補正
RIPソフトウェア等の配列機能を使って同一デザインを面付け&印刷した場合、この機能を使って面付けされたトンボを連続して読み取り&カットできるので、作業時間を大幅に短縮できます。
また、マージン実質 0mm対応なので無駄な余白ができず、メディアを有効活用できます。
※ 左の動画はFC9000で撮影したものです。
9.トンボコマンド対応
ARMS機能は、弊社の標準付属ソフトウェアやオプションソフトウェアから制御でき、簡単操作でトンボの詳細設定が可能です。
また、市販のカッティングソフトウェアにも対応できるよう、SDKを無償提供いたします。
10.拡張カット範囲
作図範囲を拡張し、トンボの外側もカット可能となりました。メディアの無駄を減らし、生産効率を向上します。
※ 右の動画はFC9000で撮影したものです。
11.検出時間短縮
トンボの検出順序を改善し、トンボ検出時間の大幅な短縮を図りました。
12.ARMSコピー
一度、パソコンからカッティングプロッタにカットデータを送信してカット出力すると、カッティングプロッタがバッファメモリに保持したカットデータを使って、本体操作パネルからコピーカットができます。
コピー間隔やコピー回数を指定でき、トンボ付きデータにも対応しているので、プリント&カットの生産性が大幅に向上します。
また、パソコンを占有しないので、コピーカット中にもパソコンで別の作業ができます。
13.1点トンボ補正
同一デザインにおいて、4点トンボ補正と1点トンボ補正を組み合わせた連続カットが可能です。1枚目は4点補正を行い、2枚目以降は1点補正にてカットを行えるため、カット時間を大幅に短縮できます。
14.用紙押さえ
トンボ読み取りセンサ部に、自動用紙押さえ機能を装備。用紙の浮きを防止し、より安定したトンボマークの読み取りを行います。
15.裏トンボ
印刷面を傷付けないように、用紙を裏返してカットや罫引きができます。
16.トリムマーク対応
Adobe Illustrator には、印刷時の断ち落としの位置を示すトリムマークという機能があります。このトリムマークを用いて、カットの位置合わせを行うことができます。
17.反転トンボ
ARMSのトンボ機能に白黒反転トンボを追加しました。
ホログラムシートなど表面の光沢が強く、従来のトンボでは読み取れなかったメディアでも位置合わせができるようになりました。
白黒反転トンボは、弊社の標準付属ソフトウェアで簡単に作成できます。
18.カラートンボ / 特殊メディア対応
カラートンボや特殊メディアのトンボ読み取りに対応しました。単色メディアはもちろん、ホログラムや高輝度反射シート等の特殊メディアでもトンボ読み取りができます。
※ メディアの種類とトンボ色の組み合わせによっては、センサーが読み取れない場合があります。
19.データリンク機能:標準バーコード / 連続運転(ロール紙)バーコード
カットしたいメディアに専用バーコードを印刷し、それを読み取ることでPC (Data Link Server) やUSBメモリから自動的に該当するカットデータを取得し、カットします。誤ったデータでのカット防止や作業効率向上に役立ちます。また、この機能はプリンタやRIPソフトの種類に関係なくご使用いただけます。
バーコード | 標準バーコードに連携したカットデータをUSBメモリから読み込んでカットする。 | CE7000 / FC9000 / FCX4000 / FCX2000 |
(ロール紙) バーコード | 連続運転バーコードに連携したカットデータを Data Link Server / USBメモリから読み込んでカットする。 一本のロール紙に印刷された複数のデザインを、自動でバーコードを読み取り連続カットできる。 | CE7000 / CE8000 / FC9000 |
※ USBメモリのフォーマット形式はFAT32のみに対応。NTFSおよびexFATは非対応。※ カットデータ (XPFファイル) のファイル名は半角英数記号表示。
※ 動画ではカットデータを指定していますが、[3] バーコードカット>[1] 標準バーコードを選択して、自動でカットデータを取得することもできます。
20.バーコード連続カット:連続運転(ロール紙)バーコード
異なるデザインごとに挿入した連続運転(ロール紙)バーコードのスタートマークを自動検出し、最初のスタート操作のみで連続カットすることができます。また、連続運転(ロール紙)バーコードのスタートマーク位置は、ラミネート加工を考慮して順巻 / 逆巻の両方に対応しています。